2009-08-28

断食中・・・

断食と言っても、ダイエット用の断食道場ではない・・・
年に1度のイスラム教の断食月「ラマダーン」が先週22日から継続中。

日本やオーストラリアではイスラム教徒は非常に少数派で社会的に認知されていないし、理解されてない部分も多いと思うが、依然住んでいたインドネシアは世界最大のイスラム教人口を持つ国。
慣れるまでは違和感のある仕来たりのある宗教なのは確か。
初出社の日の会社のトイレの洗面台で足を洗う人々・・・ビックリしたが、日に数回は手足を洗わなければいけない。
用を足した後は、必ず局部を水で洗わなければいけないので、バケツに水が汲んであったり、シャワーの付いたホースが完備されていたり。。。

断食と言っても、食べられないのは日の出から日の入まで・・・厳粛な信者は、その間唾を飲み込む事もしない。
ただ、太陽が沈んでいる間に1日分の食事をまとめて摂るので、普段以上に食べているという噂も。
断食が解除されても直ぐに固形物を食べる訳ではなく、ミルクやお茶の液体から始めて固形物は数時間後から。

このラマダンは、太陰暦を使い、毎年新月の日から始まるので毎年11日ずつ早まる。
子供や妊婦、旅行者等は丸1日の断食を免除される場合もあるが、基本的にイスラム教徒は全員実行しなければいけない。
例えば、ゴルフのキャディは、30℃前後の炎天下を数時間に渡ってゴルフバッグを抱えて歩かなければいけないが、この期間だけは水分を一切摂らない。
どう考えても健康に良い訳無いが、みんな忠実に守っていた。

イスラム教のモスクは、キリスト教の教会と共に過激派の攻撃対象になってしまうこともあるが、毎朝・毎晩スピーカーから流れる大音響のコーランは、他宗教者にとっては騒音にしか感じられず、現地での家探しには近隣のモスクの位置も考慮に入れるほど。

日本では「政教分離」が原則だが、インドネシアの場合は宗教省があるほど「政教一体」で、外国人登録の際にも宗教は問われるし、異宗教信者の結婚は許されない。
もし、異宗教信者が結婚を望むなら、どちらかが改宗しなければならない。

いずれにせよ、あと3週間の断食を終えた後は、国全体の機能が止まってしまうほどの約1週間の大祭典が待っている。
世界中のイスラム教徒の皆さん・・・あと3週間頑張ってください。

0 件のコメント:

コメントを投稿