2009-08-27

通勤駐車場事情

いわゆるシティへの通勤には電車・バス・フェリーの交通機関が便利だが、これはシドニーの道路・駐車場事情に依るところが大きい。
朝のラッシュ時のシティに向う基幹道路の平均速度が20km/h台。その上、駐車場の確保が難しい。
幸いシティ発着の電車は、もちろん日本の比にならないくらい少ないが、それなりの数が走っているしギューギュー詰めになる事も無い。

最近は、家賃の高いシティから郊外に移転する会社が多く、移転した途端に通勤手段が問題になる。
電車・バスの駅や停留所が徒歩圏に有っても、30分に1本だったり1時間に1本だったり。
となると、必然的に自家用車通勤に頼らざるを得ない。

ところが、郊外に広い安いオフィスを見付けても、別の駐車場規制が問題になる。
新たに開発された場所に、毎日何百人・何千人の従業員が車通勤されると周辺道路が混雑して地域住民の迷惑になるので、地域の自治会がオフィスビルの建設許可条件として、床面積に対する駐車場数を設定する。

今の会社の地域では、45㎡に1台の割に制限されている。
45㎡と言えばワンルームマンションよりも広い面積・・・従業員全員が社長室のような所で働いているなら全員に駐車場が割り当てられるが、そんな訳には行かない。
となると、割り当てられなかった従業員は電車通勤したり、誰かと乗合いしたり、送ってもらったり。。。

この自治会組織は、日本の町内会の自治会のように、任意加入だったり、ちょっと自治会費を集めて・・・というのと違って、日本の行政区に近い働きをしている。
ビル・住宅の建設、木の伐採、道路の制限速度、路上駐車規制、ペットの管理、公園の管理、等々地域生活に関る管理全てに管理責任・権限を持っている。
例えば、マンション建設の工事期間中の昼間だけ近隣の道路を駐車禁止にして、作業員が駐車しないようにしたり。
その道路の沿道住民には、事前に反対意見が無いか問いかけがある。

裏を返せば、この自治会は真に地域住人の生活向上の為に活動する。
住民から見れば、自分の地域が安全で住み良い地域になれば直接自分のメリットになるし、その地域の評判が良くなれば移り住もうとする人も増え、自分の家や土地の資産価値も上がる。
保険会社も地域の安全性を判断して保険料の算定をするので、安全な地域に保管されている自動車保険料は安くなる。

日本で使われている地方分権よりも一歩進んだ、もっと住民主導の地域分権が必要なのでは・・・
でも、今の日本人の無関心・人任せ政治では当分無理かな。。。

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