2010-10-30

オープンスカイ

先週書いた、いくつかある書きたいトピックの一つ。

10月25日に日米間で署名された航空自由化で、現行の政府認可が不要になるだけでなく、航空会社が自由に路線も便数も時間帯も決められて、企業グループ間での調整も独禁法の対象外になる。
その上、以遠権の開放・・・日米の空港を経由地にして第3国に飛ぶ事が可能。

こういうオープンスカイの記事で真っ先に書かれるのは、航空会社が価格競争にさらされてしまうという航空会社側への心配。
今の世の中は、航空会社だけでなく、どんな企業でも世界的な競争にさらされ、日本の製造業のように、円高で数年の間に120円から100円90円80円と毎年10%ずつ円高になってしまえば、オープンスカイの競争激化どころの騒ぎではない!

政府に及んでは、全く競争力の無い運営で税金を使い続けているから、事業仕分けなんていう別の形で陳腐な会議をして、その会議開催の為に税金を使って。。。


と言うことで、利用者側から見たオープンスカイとは?!

もちろん、航空会社グループ間でのシェア競争で価格が下がるかも知れないけど、個人的にはあまり期待していない。
と言うのも、日米間の航空運賃は既に世界最低レベルになっているし、現在のアメリカ大手は倒産を経験済みで日本側はJALが企業再生中だし。


時期を同じくして羽田の国際化。
成田の限られた時間帯だけでなく、羽田では深夜・早朝も離着陸ができ、着陸料は安いし国内線の乗継は良いし都心に近いし。。。
日米間に視点を置いた企業発想では当然羽田を選ぶだろうし。
この点では、利用者への特典。

例えば、現状では日本からハワイへツアーでと、
日本を夜飛ぶとハワイに早朝に着いて、眠いのにホテルのチェックインまで半日観光と買い物に連れ回され、
帰国日は午前4時か5時には荷物を部屋の前に出して回収してもらったり。。。
でも、これから航空会社が独自にスケジュールを決められれば、日本を朝飛んでハワイに晩着、ハワイを深夜に飛んで日本に早朝着なんていうのも起こるかも。

最後に以遠権。
現在でも、ユナイテッドが成田を経由してシンガポールに飛んでいるように、第3国への中継点として日本の空港を使うこと。
ワンワールドとスターアライアンス加盟会社は、JALとANA便を利用できるからそれほど大きなメリットが無くても、JALの転向を叶えられなかったスカイチームのデルタには好都合。
同グループの大韓航空を利用するには韓国経由にしなければいけないし。


結局、航空運賃の値下げだけでなく、スケジュールにも乗り継ぎにも便利な方に向かう可能性の多いこのオープンスカイ。
来年3月の時刻変更に違いが現れてくるかな?!


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