2009-06-28

井の中の日本の携帯電話

昨日の曇り空が嘘のように、朝からシドニーブルーが広がった初冬の日曜日。
太陽の有り難さを再認識させられるような暖かい1日。


3年半ぶりに、携帯電話を変えてみようかとチラシ・店頭・ネットで最近の市場を調べてみたら、10年前にはノキア・モトローラ・エリクソンの土俵だったのに、いつの間にか韓国勢のサムソンとLGが主流。
もちろん、ここ数年iPhoneやブラックベリー等の他の新興勢力も参入して来ているが韓国勢の勢いは凄いもの。
その反面、日本で主流の日本企業の端末は全く無し。

逆に言うと、これらの端末企業は日本ではほとんど知名度が無く、日本のマーケットはN社・P社・F社・S社・M社で占められている。
何故、ここでも「日本」と「日本以外」に分かれてしまうのか・・・単純に日本の携帯ネットワーク会社の鎖国精神に依るもの。
そういう制度教育を長年続けられた日本の消費者は、これで納得してしまっているんだろうけど、実は大きな迷惑を被っている。

今でこそ、MNPで同一番号を他社ネットワークに移行できるようになったが、そもそも日本の携帯電話番号は端末に付いている物として売られてきた。
いわゆる3G(第三世代)ネットワーク対応になって、海外と同様に番号はSIMカードに納められ、SIMさえ入れ替えればどんな端末でも同一番号・ネットワークで使えるはずなのに、日本だけは未だ各社固有の端末を売るためにSIMロックをかけている。

このSIMロックの為に何が起ってるかと言えば、消費者はドコモの端末はドコモ用。ソフトバンクの端末はソフトバンク用。Auの端末はAu用。
MNPで同一番号のまま会社を変えられても、端末は買い替えなければならない。
海外では、基本的にSIMさえ変えれば同じ端末を使い続けられる。

端末メーカーからすれば、自分の意志とは別に、年に4回春・夏・秋・冬モデルをネットワーク会社の仕様に従って、XXシリーズと言う名前で競合他社と同程度の物を作らなければいけない。
それも1社だけでなく複数のネットワーク会社の為に定期的に。
これだけの負担をを強いられてどれだけ売れるかと言えば、最大でも日本の数社のユーザーだけ・・・約68億人の世界人口の中で、たった1億2千万人のマーケットで極小さなパイを分けあってるだけの日本の企業。

この、負担と需要のアンバランスが、ノキア・モトローラ等々の世界の大手が日本のマーケットから直ぐに撤退した理由。
去年の後半にドコモから手を引いたソニーしかり。

すでに、海外では携帯端末がスーパーのチラシに載るような商品。
2010年以降に起るであろう日本のSIMロック解除・・・この鎖国が解けた時に、海外から安い世界標準の高機能端末が日本で手に入るようになり、日本の大手4社は太刀打ちできる体力が残っているだろうか??
これもみんな、自己繁栄の為に消費者を導いてきた日本の大手3社の方針に依るもの。

ところで、Au端末を使ってる皆さん・・・同じ3Gネットワークでも、世界標準のW-CDMAを使うDoCoMo・Softbankとは別の非世界標準のCDMA2000をAuが使っているので、世界で唯一の別仕様を使う限られた人々になれる日も間近です!!
もうちょっと具体的に言うと、iPhone3Gは日本ではSoftbankでしか扱っていませんが、DoCoMoには接続できても今のAuのネットワークには繋がりません。

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