2009-05-17

続・濃厚接触者

昨日までの強風も収まって、暖かな秋の小春日和の一日。


どこの誰が、濃厚接触者の定義を作ったのか知らないが、
厚生労働省のHome Pageに依れば、
「渡航中に患者や感染が疑われる方と行動を共にしたり機内等において患者に直接触れたり、
2m以内で対話する等をした場合は濃厚接触者として停留の対象になります。」

この2mという距離だけを考慮して、機内の前後左右3席以内の乗客だけが
濃厚接触者として成田で停留されたんだろうけど、まさに鎖国時代の発想!!

国内線で数時間の飛行だけを想定したら、それで良いかも知れないが、
欧米からは10時間以上の飛行で、どんな人間でも最低一度はトイレを使うはず。
菌が目・鼻・口の粘膜から指先を伝わって物に付着し、そこから他人の指先に・・・
という経路を考えたら、機内のトイレのDoor Knobを介した感染は有ったはず。

客室乗務員は、感染者と会話もしてるし、食器を介しても感染の可能性はあったはず。
その乗務員は、他の乗客にも同様の接触をしてる訳で、
機内という閉鎖空間で、周りの10人だけ特別扱いというのは合点が行かなかった。

首相や厚労相が、鬼の首をとったように、
成田で感染高校生の発見を、水際作戦の大成功と言っていたが、
案の定、1週間足らずでボロが出るどころか、日本国内のボロボロ状態を露呈。

法的にも、空港で一度見逃された乗客には、その後、
日本人にも外国人にも何の強制力は無く、外出を控えるお願いをするだけ。
お願いの連絡ができれば良い方で、入国Cardの滞在先に居なくて連絡が取れない。
なんて情けない話が正当化されようとしている。

日本の社会的な問題の一つは、日本の携帯電話事情。
最近でこそ日本の携帯電話がそのまま海外でも使えるようになってきたが、
それは、いわゆる3G Networkを使ってのこと。
ところが、日本・韓国以外の国々ではGSMが主流で、
世界中で日本と韓国だけが携帯電話不通国。
だから、他の国では連絡先に携帯電話番号を書いておけば、
どこに滞在していようが本人に連絡が付くはず。

「日本は特別」の発想を捨てる・・・と言うか、
もっと日本以外の国がどうなのかを見ないと、
こういう全世界を相手にしないといけない事件の時は、
日本国として全く太刀打ちできなくなる。

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